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【#聴く珈琲_春】2月の感想
2月は本当に、読み応えのある作品が多い月でした。 前回より2倍の作品数が集まりました。 春を目前にした空気、少し残る冬の匂い、そして“始まり”の気配。 珈琲という飲み物が、こんなにも多様な物語を抱きしめるのかと、改めて感じさせられました。 ▶2月の結果はコチラ「 【#聴く珈琲_春】2月 」 〇最優秀賞 「 父の背中と珈琲と 」 作: 北大路京介 様 @princekyo 読み終えたあと、静かに深呼吸をしたくなる作品でした。 珈琲を淹れる所作。 豆を量り、湯を沸かし、ゆっくりと注ぐ。 その一連の動きの中に、“父”が宿っている。 言葉は多くない。けれど、背中が語っている。 味の記憶は、人の記憶と結びついている。 そしてその記憶は、人生の節目でそっと支えになる。 3月、新生活が始まる季節。 多くの人の背中を押してくれる一作だと思い、最優秀賞に選ばせていただきました。 朗読になったとき、この“間”と“余白”がどう息づくのか。是非皆さまも聞いてみてください。 〇油屋賞 「 満たし、包んで 」 作:細雪 様 @lightsnow95 物語の舞台は、書
3 日前読了時間: 4分


【12杯目】蔵の中で、黒い豆は目を覚ました
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 最初のお話はこちら▶「 はじめに 」 前回のお話はこちら▶「 川の町で、珈琲は待っていた 」 蔵の猫、珈琲の時間。 12杯目 蔵の中で、黒い豆は目を覚ました ※この物語はフィクションです。登場する店は実在しません。 巴波川の朝は、音から始まる。 ゆるやかな水の流れ。 舟底が岸に触れる、低い木の音。 積み荷を下ろす人々の掛け声。 美里は、静かに言った。 美里 「……蔵三。
7 日前読了時間: 4分


【11杯目】川の町で、珈琲は待っていた
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 最初のお話はこちら▶「 はじめに 」 前回のお話はこちら▶「 忙しい日でも、美味しく飲む方法 」 蔵の猫、珈琲の時間。 11杯目 川の町で、珈琲は待っていた 朝の空気が、少しだけ澄んでいた。 美里は窓を開け、遠くの音に耳を澄ませる。 美里 「……この町ってさ、 静かだけど、 どこか落ち着かない感じがするよね」 蔵三は、縁側に座ったまま、ゆっくりと尻尾を揺らした。 蔵三
2月25日読了時間: 3分


【#聴く珈琲_春】1月の感想
1月の「#聴く珈琲」には、店主として想像していた以上に、 静かで誠実な作品が集まりました。 日々、珈琲を焙煎し、淹れ、差し出す側にいると、 「珈琲そのもの」よりも、「珈琲のそばで過ごされる時間」のほうが、 強く記憶に残る瞬間があります。 今月届いた作品群は、まさにその時間を言葉にしてくれていました。 味や産地を語らずとも、湯気、体温、朝の空気、立ち止まる気持ちが描かれている。 それは、店で誰かがカップを手に取る一瞬とよく似ています。 1月という季節も相まって、無理に前へ進まず、 少しほどけることを許す作品が多かったことは、企画の始まりとしてとても象徴的でした。 店主として、この企画を立ち上げて良かったと、静かに実感しています。 ▶1月の結果はコチラ「 【#聴く珈琲_春】1月 」 〇最優秀賞 「ほどける」 作:Hiroki様 @Hirokipv5x 店主としてこの作品を読んだとき、真っ先に浮かんだのは「この時間に、うちの珈琲を置きたい」という感覚でした。猫の体温、冬の朝、湯気、指先の感触。そのどれもが、店で日々感じている“説明できない良さ”と重
2月1日読了時間: 4分


「#聴く珈琲」企画が始まりました。
「#聴く珈琲」という企画について 珈琲を飲んでいるとき、味や香りそのものよりも、その前後の時間のほうが、ふと心に残ることがあります。 湯気が立つのを待つ時間。カップを両手で包む仕草。一口飲んだあと、すぐに次のことを考えずにいられる、ほんの数分。 「#聴く珈琲」は、そんな時間にそっと寄り添う言葉を集めたいと思い、立ち上げた企画です。 なぜ朗読なのか 読む文章ではなく、あえて「聴く」文章を募集したのは、珈琲の時間が、何かを理解するための時間というより、考えすぎないための時間だと思っているからです。 声にして読むと、言葉にはリズムや間、息づかいが生まれます。その不完全さが、珈琲のある時間とよく似ているように感じました。 上手に書かれた文章でなくても構いません。静かに聴けること。邪魔をしないこと。それだけを大切にしています。 シーズン制について 「#聴く珈琲」は、春・夏・秋・冬のシーズン制で開催しています。 春は、はじまりの珈琲。夏は、夜と珈琲。秋は、記憶と香り。冬は、静かな時間。 テーマはあくまで方向性であり、守るためのルールではありません。書き手それ
1月26日読了時間: 2分


【10杯目】忙しい日でも、美味しく飲む方法
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 最初のお話はこちら▶「 はじめに 」 前回のお話はこちら▶「 お湯の注ぎ方で、何が変わる? 」 蔵の猫、珈琲の時間。 10杯目 忙しい日でも、美味しく飲む方法 朝、目覚ましが鳴る前に目が覚めた。美里は布団の中で、今日の予定を思い出して小さく息を吐く。 ――今日は、忙しい。 キッチンに立ち、珈琲の袋を手に取ったものの、一瞬だけ、迷った。 美里 「今日は……ちゃんと淹れなくても
1月26日読了時間: 3分


【9杯目】お湯の注ぎ方で、何が変わる?
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 最初のお話はこちら▶「 はじめに 」 前回のお話はこちら▶「 お湯の温度で味が変わる話 」 蔵の猫、珈琲の時間。 9杯目 お湯の注ぎ方で、何が変わる? ポタ、ポタ、と静かな音が台所に落ちる。 美里はドリッパーの上から、慎重にお湯を注いでいた。 美里 「……蔵三。これ、注ぎ方ひとつでそんなに変わるもの?」 蔵三は、少し離れたところからその様子をじっと見ている。 蔵三 「変わる
1月26日読了時間: 3分


【8杯目】お湯の温度で、味が変わる話
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 最初のお話はこちら▶「 はじめに 」 前回のお話はこちら▶「 挽きたてが美味しい理由 」 蔵の猫、珈琲の時間。 8杯目 お湯の温度で、味が変わる話 やかんから立ち上る湯気を見つめながら、美里は温度計を手に取った。 美里 「蔵三……お湯の温度って、そんなに気にしなきゃダメなの?」 蔵三は、少しだけあくびをしてから答えた。 蔵三 「“気にする”のと“振り回される”のは、別の話じ
1月26日読了時間: 3分


【7杯目】挽きたてが美味しい理由
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 最初のお話はこちら▶「 はじめに 」 前回のお話はこちら▶「 苦みの正体 」 蔵の猫、珈琲の時間。 7杯目 挽きたてが美味しい理由 朝の台所に、コリコリと小さな音が響いた。 美里はミルを回しながら、思わず笑ってしまう。 美里 「なんか……この時間、好きかも」 蔵三は足元で丸くなり、耳だけこちらに向けている。 蔵三 「音も香りも、珈琲の準備は五感を使うからな」 挽くと、珈琲は
1月26日読了時間: 3分


【6杯目】苦みの正体
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 前回のお話はこちら▶「 酸味は、悪者なのか? 」 蔵の猫、珈琲の時間。 6杯目 苦味の正体 夜が静かに更けていく。時計の音だけが、部屋に残っていた。 美里は、少し深煎りの豆を手に取りながら、ためらうように口を開いた。 美里 「蔵三……苦味ってさ、なんで“珈琲らしい”って言われるんだろう」 蔵三は、窓の外を見たまま答えた。 蔵三 「それはな、珈琲が“大人の飲み物”と呼ばれてき
1月26日読了時間: 3分


【5杯目】酸味は、悪者なのか?
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 前回のお話はこちら▶「 浅煎り・深煎りって、何が違うの? 」 蔵の猫、珈琲の時間。 5杯目 酸味は、悪者なのか? 夕方、仕事から戻った美里は、 少しだけ疲れた顔でソファに腰を下ろした。 いつものように珈琲を淹れようとして、 ふと、前に買った浅煎りの豆に手が止まる。 美里 「蔵三…… 正直に聞いていい?」 蔵三は、窓辺で丸くなったまま、片目だけ開けた。 蔵三 「うむ。 珈
1月20日読了時間: 3分


【4杯目】浅煎り・深煎りって、何が違うの?
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 前回のお話はこちら▶「 焙煎すると、なぜ香りが出るのか 」 蔵の猫、珈琲の時間。 4杯目 浅煎り・深煎りって、何が違うの? 休日の朝。 カーテン越しの光が、いつもよりやわらかかった。 美里はテーブルの上に並んだ珈琲豆の袋を見比べながら、 小さく首をかしげた。 美里 「蔵三、この前から気になってたんだけど…… 浅煎りとか深煎りって、 正直、どう違うのか分からなくて」 蔵三は、
1月11日読了時間: 3分


【3杯目】焙煎すると、なぜ香りが出るのか
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 前回のお話はこちら▶「 アラビカとロブスタ、味の違い 」 蔵の猫、珈琲の時間。 3杯目 焙煎すると、なぜ香りが出るのか 焙煎すると、なぜ香りが出るのか 朝の台所に、かすかな焦げたような、甘いような匂いが残っていた。 昨夜淹れた珈琲の余韻だ。 美里はケトルを火にかけながら、ふと思い出したように口を開いた。 美里 「ねえ蔵三。 この香りってさ…… どうして豆を焼くだけで、こ
1月11日読了時間: 4分


【2杯目】アラビカとロブスタ、味の違い
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 前回のお話はこちら▶「 珈琲豆ってそもそも何? 」 2杯目 アラビカとロブスタ、味の違い 朝の空気が、少しだけ軽く感じられた。美里はカップを両手で包みながら、窓の外を眺めていた。 美里 「蔵三、この前教えてもらった“珈琲豆は種”って話、なんだかずっと頭に残ってるんだよね」 蔵三 「ほう、それは良い兆しである。珈琲は、気になり始めた時から、もう始まっておるのじゃ」...
1月2日読了時間: 4分


【1杯目】蔵の猫と、珈琲の時間。
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 前回のお話はこちら▶「 はじめに 」 1杯目 珈琲豆ってそもそも何? ― アラビカとロブスタの違い ― 美里「ねえ蔵三、前から気になってたんだけど……“珈琲豆”って言うけど、あれって本当に豆なの?」 蔵三「ふふ、良いところに気がついたのじゃな。実は珈琲豆は“豆”ではなく、珈琲の実の中に入っている種なのである」 美里「えっ、そうなの!?じゃあ、どんな実なの?」 蔵三「珈琲の木になる
1月1日読了時間: 3分


蔵の猫と、珈琲の時間。― はじめに ―
■ 蔵三(くらぞう) 江戸時代の終わり頃、栃木県栃木市で生まれた喋る猫。明治の文明開化の折に初めて珈琲を口にし、その美味しさに感激して喋れるようになった。それ以来、珈琲の魅力に取り憑かれ、豆・焙煎・淹れ方まで何でも知っている。落ち着いた古風な口調で、珈琲のことを優しく教えてくれる。 ■ 美里(みさと) 栃木市に住む20代のOL。仕事に少し疲れ気味だったある日、喋る猫の蔵三と出会い、珈琲の美味しさと、珈琲のある暮らしを知る。一杯の珈琲で気持ちが前向きになることを実感し、今では「もっと珈琲を知りたい」と蔵三に教わっている。 Illustration by 小日向真芽 様 はじめに 仕事に追われて、気づけば一日があっという間に終わってしまう。 そんな毎日の中で、ふと立ち止まる時間はありますか。 栃木市で暮らす美里も、少し前まではそうでした。 忙しさに追われ、気持ちに余裕がなくなっていたある日、 彼女は一匹の不思議な猫と出会います。 江戸時代の終わりに生まれ、明治の頃に珈琲の美味しさに目覚めた喋る猫―― 蔵三 。 「珈琲は、ただの飲み物ではないのじゃよ
1月1日読了時間: 2分


ピーベリーとは?ブラジル新豆で味わう“丸豆”の魅力」
ブラジル・ピーベリーのニュークロップが再入荷!希少な丸豆ならではのまろやかな甘みと香ばしい香り。新豆ならではのフレッシュな味わいをお楽しみください。
2025年11月10日読了時間: 2分
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